ガレージ・書斎・趣味室、シアタールーム、屋根裏、ロフト等…どういう形でも構いませんが、まず男(ご主人)の居場所を確保したいと考えています。
住宅は、団信生命保険という命を担保に多額の借入をして建て、購入するものです。しかも、返済が完納するまで借入れ本人であるご主人は、その債務を免れることはできません。転職・解雇・会社の倒産・離婚・病気等…何が起こっても月々の返済は求められます。その他現実は、自由にできる小遣いも制約されるかもしれません。だからこそ、一人になり落ち着いて自分を見つめ直すことができる空間が必要だと考えます。
「住まい」は、わずか10年前後の「子育て」のためだけのものではありません。わずか2~3帖の空間でも、子供部屋を小さくしてご主人のスペースを確保すべきです。
「子育て世代の…」という、一般受けする言葉に踊らされることのない「男の棲家」を提案します。
建物は土地の上に建てられてはじめてその用をなします。その土地には2つとして同じものが存在しません。大きさ、形状、接道、隣地などさまざまな条件が異なるものです。前提条件が変われば、その敷地のポテンシャルを最大限に引き出す方法も異なることになります。まして、住宅は一生にそう何度と建てることができるものではないので、何らかの希望をかなえたいと思われることは当然といえます。
自由設計であるということは、建築において最も基本的なことです。具体的には個々の要望はもちろんのこと隣地の状況、近隣の環境を勘案し、外観、形状、高さ、間取り、モジュールなど様々な要素を1つ1つ計画していくということです。